慣れない画面といつもの寿司

「もう、若い人と一緒じゃないと回転寿司には行けないよ」
最近、そんな風に話す高齢者の方が増えているようだ。
お寿司は今も昔も、世代を問わず愛されるご馳走だが、現代の回転寿司は驚くほど進化を遂げている。
入店しふとした瞬間、「置いてけぼり」を感じてしまう事がある。

まずは、入り口で待ち構える無機質な受付機。「チェックイン」や「予約済み」といった言葉の並びに思わず足が止まってしまう。 やっとの思いで席に着いても注文は手元のタブレット。かつてのように目の前を流れるお皿を直感的に取る楽しさが、いつのまにか「画面の中のボタンを探す」作業に変わってしまっていることに気づかさせる。
会計まで一度も店員さんと話さないセルフサービスは気楽で便利だが、機械操作に不安を感じる世代は 味気なさや不便さを感じているのではないだろうか?

あるチェーン店ではタブレットとは別に、お寿司の画像がレーン側面の細長いモニターに流れ、その画像を「ポン」とタッチすると注文できるようになっていた。
向かえに座っていた70歳位の男性は、嬉しそうに指を伸ばし注文していたのだ。それはかつて流れてくるお皿を取っていたあの頃に近い感覚で デジタルで表現するとこんな形になるのかとその発想に驚いた。

複雑な操作はいらない、見たままに動けばいい。そんな直感的な仕組みが現代の回転寿司との距離を縮めてくれている。デジタルが苦手な人でも迷わず使える配慮があることが何よりうれしい。
「操作を覚えたから、今度は友達を誘って来ようかな」そう話すその姿は新しい仕組みに挑戦する頼もしさに満ちていた。

かつて楽しかった感覚を上手くデジタルで表現できれば、デジタルが苦手な人でも美味しく味わえる楽しい場所となる。世代を問わず愛されるご馳走は、人を進化させる。

Brand Experience Advisor : masahiro ashino


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