
フロットの隣に田宮印刷の印刷工場があるので、少し変わった印刷や特色インキを使用する際は、デザイナーが立ち合えます。
そのため、印刷の現場で細かい刷色の調整や品質の確認が可能です。
とある宮城の大学広報ツールは銀をメインカラーにメタリックカラーを多用しています。
2年間同じ銀インキだったので、大学案内2022では新しい銀色をつくりました。
銀インキを変更するだけでもよかったのですが、色見本では黄色味が強い印象だったので、2種類の銀インキを用意してもらい、3パターンの配合率でテスト印刷を行いました。
どの色も想定以上に品の良い色味で満足いくテスト結果でした。最終的に2種類の銀インキを1:1で混ぜた色で本印刷しました。
前回の銀色からの変化をなだらかにして、インキを練るオペレーションでエラーを発生させないためです。

このテスト印刷のときに文字のヌキ合わせのテストもこっそりしていたのですが、印刷オペレーターの方には本番ではやめてくださいと釘を刺されてしまいました。

金や銀のインキは着色剤として金属粉を用いているため、印刷乾燥後にも擦れやひっかきに弱い側面があります。そのため全面にニスを上から印刷して、それらを防止する対策をとっています。
さらに大学案内のような印刷部数が多い冊子は、運送時により荷重がかかり擦れなどが発生しやすくなるので、当社では銀インキに硬化剤を使用して安定した品質を確保しています。
デザイナーのわがままと、見えないお客さまのために、
確かな技術と、確かな品質で応えてくれる工場の皆さまには感謝しかありません。
Designer koba

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