Works

米沢のソウルフード「義経焼」の、
さらなる発信力強化と拡販に向けた
リブランディング。
(ブランディング_事例)

[課題解決事例概要]

クライアント名 なみかた羊肉店 様(山形県米沢市)
WEBサイト https://www.umai.co.jp/
Instagram https://www.instagram.com/namikata_younikuten_yonezawa/
案件 義経焼のリブランディング
課題 県外・全国展開と販売拡大を見据えたブランドとデザインの強化
背景

山形県米沢市のなみかた羊肉店初代 行方貞一氏が60年以上前に開発し、以来地元米沢の人々に愛され、親しまれてきたソウルフード。それが、みそ味の羊焼き肉「義経焼」。その特長は、厚切りの羊肉を醤油ダレにつけて食べる従来のジンギスカンとは一線を画し、薄切りの羊肉を味噌ダレに絡めて焼くというもの。その絶妙なレシピは、2代目の行方富美男氏、3代目 行方正男氏という羊匠たちにしっかりと受け継がれ、2021年という現代において若さ溢れる4代目 行方進之介社長、その人こそが義経焼の命運を握っていた。

義経焼の県外展開〜全国展開を見据えた発信力の強化と、さらなる販売拡大に向けて、行方進之介社長がまず考えたのが、義経焼のリブランディング。

若い感性と豊かなアイディアを持ち合わせ、自らも撮影やクリエイティブを行う行方進之介社長の野望を叶えるべく、ステートメントやストーリーを核としたブランディングとデザインを得意とするフロットが参謀役となり、約半年間にもわたる「義経焼リブランディング・プロジェクト」が狼煙を上げた。いざ。

提供ソリューション

ブランディング(ブランドステートメント開発・設定〜ブランドストーリー開発・設定(ブランドスローガン、ブランドメッセージ含む)、ロゴマークのリデザイン、落款のデザイン、ロゴマニュアルの作成、各種ツール制作(ブランドブック、パッケージ、焼き方リーフレット)

プロジェクト期間 2020年12月〜2021年5月

[課題解決アプローチ]

◯第1フェーズ:ヒアリング〜プレゼンテーション
行方進之介社長が考える義経焼の具体的な展望を、丁寧にヒアリング。ヒアリングに基づいて、ブランディングを通して実現する4つの課題(現状改善、ブランドリフト&ターゲットシフト、ブランド展開、波及効果)を設定。プレゼンテーションでは、「ブランディングの目的・役割の設定」からスタートし、「ブランディングの展開方法」「ブランドステートメントの設定」「ブランドストーリーの設定(整理・再構築)」から具体的なクリエイティブである「商品スローガンの提案」「ロゴマーク・落款のリデザイン提案」「ブランドブックの提案(デザインイメージ、ページネーション)」まで総合的な提案を行いました。


◯第2フェーズ:ブランディング
「ブランディングの目的・役割」からスタートし、「ブランディングの展開方法」「ブランドステートメントの設定」「ブランドストーリーの設定(整理・再構築)」については、ブレ全テーション段階で概ね採用され、ブランディングの展開方法に基づいて各種行程を進めて行くことになりました。第3フェーズのロゴマーク・落款のリデザインと、第4フェーズのブランドブック制作はほぼ同時に行われ、ブランドストーリーはブランドブック制作の過程で、よりブラッシュアップされていきました。


◯第3フェーズ:ロゴマークのリデザイン・落款のデザイン
行方進之介社長が特にこだわりがある義経焼のロゴマークについては、初回プレゼンテーションで提案した4方向はすべて却下となり、再度プレゼンテーションを行う運びとなりました。行方進之介社長には、方向性の確認ヒアリングを再度行い、義経焼の存在感に加えて、強さと躍動感を兼ね備えたロゴマークという課題を設定した上で、「アートにも造形の深い書道家」「書道の有段者でもあるイラストレーター」「筆文字で実績のあるイラストレーター」の3名をアサインし、ロゴマークを開発。2度目のプレゼンテーションでは、3方向・5案の中から1案に絞り込まれ、落款とともに幾多のブラッシュアップを経て、義経焼の新ロゴマークが完成しました。


◯第4フェーズ:ブランドブック制作
初回プレゼンテーション時に提案した、ワイドに写真が使えるB6サイズ横タイプの仕様が採用され、制作過程でブランドストーリのブラッシュアップが行われました。「導入」から「義経焼の由来」「羊肉」「味噌ダレ」「野菜」「ジンギスカン鍋」「薬味」まで見開きでシンプルに展開する構成とし、写真はすべて新撮。ストーリーとビジュアルの両面から義経焼のこだわりを物語り、義経焼への興味を深め、同時に期待感を極限まで高めていくブランドブックが完成しました。


◯第5フェーズ:パッケージ制作・焼き方リーフレット制作
行方進之介社長が、ロゴマークのリデザインと同じくらいこだわり抜いたのが、義経焼を外販する際に使用するパッケージのデザインと、通信販売時に同梱される焼き方リーフレットの2点でした。パッケージは使用を決定した後に、義経焼という商品に品格を持たせていきたいという当初の目的を実行すべく、黒ベースの背景を採用し、義経焼のシズル感溢れる存在感のあるパッケージへと昇華させました。また、焼き方リーフレットは、機能性を重視して、リーフレットの開き方から焼き方の説明の流れ・見せ方、そしてオリジナル動画への誘導まで、義経焼のようにこだわりと想いを込めました

[ロゴコンセプト]

「義経」という名前をブランド名に冠しているように、太い筆で一気にかきあげた存在感のあるロゴマークです。特に「焼」という字の右側の上に昇っていくようなハネは、義経焼を焼いた時に立ち上がるその独特の香りと煙をイメージしており、義経焼らしさを醸し出しています。荒々しさを持ち合わせた存在感の中にも、繊細さを兼ね備えたロゴマークは、見る者を惹きつけます。


なみかた羊肉店 行方進之介代表


わたしたちブランドコントロールアドバイザーが
お手伝いしました。

          五十嵐久仁子           岡田健也